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小嶋 隆幸 (こじま たかゆき)         教員紹介
博士(工学)(東北大学2013.3)
1985年度生まれ, 国籍:日本, 福岡生まれの佐賀育ち
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学歴
2006.3 久留米高専 材料工学科 卒業
           (卒業論文: 高速原子線照射スパッタ及び抵抗加熱蒸着による有機・無機複合薄膜成膜装置の作製;
            指導教員: 奥山哲也, 山崎有司)
2008.3 東北大学 工学部 材料科学総合学科 卒業
           (卒業論文: (001)AlGaAs/GaAs二次元電子ガスにおけるスピン軌道相互作用の電界制御;
            指導教員: 新田淳作)
2010.3 東北大学 工学研究科 知能デバイス材料学専攻 修士課程 修了
           (修士論文: 単原子交互積層法を用いたL10型FeNi規則合金薄膜の作製と垂直磁気異方性;
            指導教員: 高梨弘毅@金属材料研究所)
2013.3 同 博士課程 修了
           (博士論文: 単原子層積層制御によって作製したL10型FeNi規則合金薄膜の構造と磁気異方性;
            指導教員: 高梨弘毅@金属材料研究所)

職歴
2011.04–2013.03 日本学術振興会 特別研究員 (DC2)
2013.04–2014.03 東北大学 金属材料研究所 ポスドク (高梨弘毅研究室)
2014.04–2014.12 東北大学 多元物質科学研究所 ポスドク (蔡安邦研究室)
2015.01–2020.11 東北大学 学際科学フロンティア研究所 助教 (多元研 蔡研に居住)
2019.08-2019.09 Technische Universität Chemnitz  Visiting Researcher
2020.11-現在        信州大学 繊維学部 化学・材料学科 テニュアトラック助教 (PI) (卓越研究員)

好きなもの
ボタンアコーディオン, 焼鳥, ビール(サッポロ黒ラベル), ぺんぎん?

連絡先
TEL: 0268-21-5485
E-mail: tkojima[at]shinshu-u.ac.jp

研究遍歴&ポリシー


   Chem-Stationのインタビュー記事も御覧ください

    高専5年次に大学編入のために自主的に勉強したところ、物理の面白さに気付き、それを学生に伝えてやる気を引き出せるような大学の先生になりたいと思い、博士課程進学を志しました。いつか高校生向けの教科書を書いてみたいです。 高専での初めての研究は有機ELの性能向上を目指したものでした。結局、そのための装置作りで終わってしまい、発光すら見ませんでしたが、初めて毎日没頭できることに出会い、物理だけでなく研究という行為そのものの面白さを知ることができました。

    学部4年次は半導体スピントロニクスの研究に取り組みました。半導体中伝導電子のスピンを電界印加で制御するというものでした。 しょっちゅう徹夜して頑張りましたが上手く行かず、ギリギリになってようやくまともなデータが取れるようになり、なんとか卒論を書きました。 理学部物理学科のような研究で、出てくる難しい理論を全然理解できませんでしたが、自分の頭脳の限界を知り、ちゃんと理解できなくてもいかに噛み砕いて要点を掴むかということを学べたのが収穫でした。

    大学院(+ポスドク1年)では主にL10型FeNi規則合金の研究を行いました。希少元素フリーの永久磁石やスピントロニクス材料として期待される合金でしたが、作製が難しく基本的な磁気特性評価が不十分でした。 そこで、FeとNiを1原子層ずつ交互に成長し、単結晶薄膜を作製して主に磁気異方性について調べる基礎研究に取り組みました。関連する多くの共同研究にも参加させていただきました。 また、薄膜成長自体にも興味があり、そのメカニズムなどに関する研究も行いました。

    学生時代の研究は、ボスの指導下にありますのでボスの研究でもあります。 アカデミックの研究者として行きていくため、PIになるためには、ゼロから自分で発想した完全オリジナルのテーマで画期的成果を出さねばなりません。 そこで、元々興味があった触媒の研究に新規挑戦することにし、金属学的視点から独創的な触媒研究に取り組んでいる蔡安邦先生にテーマを持ち込みました。 そのテーマがホイスラー合金の触媒応用であり、学振PDも学際研も次点で落ちて、手持ちの公費でなんとか雇っていただきましたが、今ではそのテーマが私の研究の柱となっています。 次年度に磁性の触媒応用のテーマで学振PDにも学際研にもリベンジ合格し、ほぼ丸6年間研究に取り組んだ後、信州大学に異動しました。 信州大学でも同様の研究を続けるとともに新しい研究にもどんどんチャレンジしていきたいと思います。

    現在は、高専時代から一貫して学んできた「(金属)材料」、大学院時代の「磁性」、新規挑戦した「触媒」を軸にした異分野融合研究に取り組んでいます。 新しい分野に挑戦すると世界が一気に広がり、今では「物質」が関係することなら何でも研究したいと考えています。 私は「基礎学問に興味がある工学者」なので「世の中の役に立つ基礎研究」をやる主義です。 大学でしかできない0を1にする研究を行い、適宜企業等と連携して1を10にし、あとは資本主義の世の中に任せて10を100にしてもらう、という考え方で研究に取り組んでいます。

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